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なぜ歯のクリーニングが健康寿命にとって重要なのか?渋谷・宮益坂の歯科医に聞いてみた

渋谷 歯医者 クリーニング
いくつになっても好きな食べ物を自由に食べられることは、健康寿命にとって非常に大切なポイントです。一方で、毎日のブラッシングでは十分に汚れを落とせてない方が多いのも事実。歯科クリニックで専門的なクリーニングを行うことは、歯の健康を維持するだけでなく、様々な病気の予防にもつながります。この記事では、渋谷・宮益坂の近藤歯科クリニックの近藤院長の話をまじえながら、定期的に歯のクリーニングを行うことの重要性についてお伝えします。

歯のクリーニングの基礎知識

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症のことで、歯ぐき(歯肉)や歯を支える骨が溶けてしまう疾患です。30歳以上の成人の約80%以上がかかっていると言われており、その原因は歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)が溜まること。毎日きちんとブラッシングしているつもりでも、取り切れなかった歯垢が気づかないうちに蓄積し、やがて硬い歯石となって歯の表面に強固に付着します。こうなってしまうとブラッシングだけでは取り除くことができません。歯石を放置していると、炎症を起こし歯周病が進行していきます。
そこで欠かせないのが、歯科クリニックでのクリーニング。頑固な歯垢や歯石を専門家の手で除去するだけでなく、そのほかのリスクがないかもチェックしていきます。また、クリーニングで口臭の原因となる細菌の繁殖を防止できるため、口臭の予防にもつながります。

クリーニングの流れ・方法

歯科クリニックでのクリーニングは、先端がフックのような形になっている「スケーラー」という器具で歯石を除去する「スケーリング」がメインです。スケーラーにはハンドスケーラーと電動の超音波スケーラーがあり、まずは超音波スケーラーで強固な歯石を削り、その後残った歯石をハンドスケーラーで丁寧に取り除いていきます。歯石を除去すると歯がつるつるになり、すっきりするのを実感できるでしょう。
さらに電動歯ブラシのような器具で歯の表面を研磨する「ポリッシング」を行うこともあります。歯の表面についた細かい汚れや着色を除去し、滑らかにすることで、歯垢が蓄積するのを防ぎます。通常30分から60分ほどで完了し、歯周病の治療が終わるまで何回か通院するのが一般的です。

基本的な歯周病の治療目的のクリーニングは以上ですが、さらに専門的なクリーニングとして、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)という方法があります。
PMTCの手順としては、まず薬剤を用いてプラークに色をつけ、付着箇所を特定します。次に研磨剤を塗布し、PMTC用の器具で歯と歯の間を清掃研磨していきます。器具の先端に付けたプラスチックや金属のチップが、目に見えるくらいの速度で前後運動をすることで、ブラシでは取れない歯石や汚れを除去していきます。
歯と歯の間の清掃研磨を行ったあとは、ブラシやゴム製のチップを使用して、そのほかの箇所の清掃も行います。最後にフッ化物入りペーストを塗布し、虫歯と知覚過敏の予防をして完了です。

また、エアフロー(ジェットクリーニング)というクリーニングの方法もあります。専用のパウダーをジェット水流で歯に吹き付け、コーヒーやタバコなどによるステインを落とします。エアフローは着色だけでなく、細菌が膜状になった「バイオフィルム」も除去できるため、予防に効果的とされています。

保険適用されるクリーニングと自己負担のクリーニングの違い

歯のクリーニングは基本的な治療においては保険適用となりますが、適用外となる場合もあります。適用外の治療は自由診療となるため、全額自己負担ですが、希望の治療方法を選択できるというメリットがあります。

保険が適用されるクリーニングは、先ほどご紹介した歯周病治療を目的とする歯石除去です。また、その場合なら、ポリッシングも保険適用となりますが、頻度が2ヵ月に1回と決められています。それ以上を希望する場合は治療目的でないため自己負担となります。費用は一般的に3,000円前後です。

一方、保険適用外になるケースは、歯周病の治療目的ではなく、予防や審美のためにクリーニングを行う場合です。治療目的でなくてもPMTCを始めとした歯石や着色の除去、エアフローなどを受けることが可能です。また、クリニックによってメニューが様々であり、通院回数も短縮できるなど、自分のお口の状態や希望に沿って自由に選択できます。費用は施術内容によって異なりますが、だいたい5,000円~10,000円の範囲になることが多いようです。なお金額設定はクリニックによって異なります。

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クリーニングとホワイトニングの違い 

クリーニングは歯の表面についた歯垢、歯石、着色汚れであるステインを器具などで研磨することで除去し、虫歯や歯周病を防ぎます。歯の黄ばみやくすみをある程度除去することが期待できますが、白くすることが目的ではありません。

一方、ホワイトニングは研磨ではなく薬剤を使い、歯自体を白くする施術です。専用のホワイトニング剤を歯に塗ることで少しずつ歯を白くします。歯科クリニックで行う「オフィスホワイトニング」と、自宅で行える「ホームホワイトニング」の2種類あり、いずれも保険適用外のため、全額自己負担となります。

なお、ホワイトニングは歯科クリニック以外で行っているケースがあるようですが、医療用具(歯科材料)である過酸化物からなるホワイトニング剤を用いた施術は、医薬品医療機器等法上、歯科医師または歯科衛生士の資格を持つ者のみ行うことができ、それ以外がこれを用いて施術すると違法行為になります。安全のため、ホワイトニングは必ず歯科クリニックで行いましょう。

渋谷・宮益坂の歯科医が語る「歯のクリーニングで最も大切なこと」

「健康はお口から」はまさにそのとおり

「みなさんは“歯周病菌”と聞いて、どんなイメージをするでしょうか? もしかしたら虫歯の原因になるだけの細菌だと思っている方もいるかもしれませんが、実は歯周病菌は非常に生命力が強く、色々な悪さをする細菌なのです。歯周病菌による炎症によって生じる毒性物質が体内に入り、肝臓に入れば肝機能が低下するし、特に糖尿病と歯周病の関連性は高い事がすでに知られています。また、脳に入れば脳梗塞の原因にもなります。加えて、アルツハイマー型認知症の進行に、歯周病菌が関連していることもわかってきています。
このように、口内環境を正常に保つことは、体の健康に直結するのです。歯の予防で先進国として知られるヨーロッパでは、歯をきれいにすることは体内をきれいにすることだと教育されているほどです」

では、実際にどれくらいの頻度でクリーニングしてもらえばよいのでしょうか?

「健康な方で、ご自身でブラッシングできている方は3か月に一度通ってもらうのをおすすめしています。病気をお持ちの方やご自身でブラッシングできない方は、2か月に1回来ていただくとよいでしょう。患者さんによって適切な周期が異なるため、その方に合ったアドバイスをさせていただきます。
当クリニックに来られる方は、最初からクリーニングを目的とする方は少なく、治療が終わったあとのメンテナンスとして継続される方がほとんどです。もしかしたらクリーニングだけをお願いしにくいという方もいらっしゃるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。むしろ予防が最も大切です。最初は来るのがとびとびだった患者さんも、クリーニングを続けていくうちに調子が良いという方が多くいらっしゃいます。歯科衛生士さんたちも、痛みの少ない効果的なクリーニングを行えるよう日々奮闘していますので、ぜひ気軽にクリーニングしに来院してほしいですね」

歯のクリーニングでお悩みの方は渋谷・宮益坂の近藤歯科クリニックへ

当クリニックは渋⾕・⻘⼭エリアにお住まいの方、お勤めの方を中心に、多くの皆さまの⻭とお⼝の健康を⾒守り続けるクリニックです。その大きな特長となっているのが、患者様からのご紹介、口コミで受診される方が多いこと。広告や営業活動はせずとも、開業から20年の間 “選ばれる歯科医” であり続けることに感謝を忘れず、⼀⼈ひとりの患者様に丁寧な診療を⼼がけています。歯並びでお悩みでしたら、ぜひ話を聞かせてください。渋谷・宮益坂でお待ちしています。

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